オンライン展示会の開催費用を安く抑えるテクニックとは?
この記事では「オンライン展示会を開催したいが、予算はどれくらいか」「低予算でもオンライン展示会を準備することは可能か」などの疑問に答えられるよう、オンライン展示会の費用面での基本的な情報を集めました。オンライン展示会の成功例に学び、予算をなるべく低く抑えつつ、商機を獲得するためのポイントを紹介します。
オンライン展示会の開催費用はどれくらい?
社内にWeb製作と管理を任せられる部署や人材が揃っている大企業を除き、オンライン展示会はプラットフォームサービスと契約して準備します。プラットフォームの利用料、コンテンツの製作費、宣伝広告費が主な予算項目になるでしょう。以下ではその具体的な内容について見ていきます。
プラットフォームサービスの利用料(無料~数百万円)
プラットフォームの利用料は無料のものから数百万円するものまで、多岐におよびます。会場(といってもデジタル空間ですが)を貸し出すだけのようなものは低価格で、コンテンツの制作補助や集客宣伝ツールの提供など、専門的なサポート体制があるものほど、高額になる傾向があるようです。料金システムも、月額制や参加者数に応じた従量課金など、さまざまです。
コンテンツ制作費(数十万円~)
通常、オンライン展示会の予算の大半を占める費用です。製品説明の動画などの製作は自社で行うもよし、外注するにしても簡単なものなら数万円で済みます。ただし、コンテンツは商品ごとに複数用意して組み合わせるのも当たり前なので、コンテンツを構成する個々の素材はかなり大量に用意する必要があります。
また、オリジナリティを出すために、特殊なギミックを組むなど大がかりなものは、数十万~数百万円の製作費が必要なものもあるようです。
宣伝広告費(数万円~)
集客に向けた宣伝費は、従来の会場型展示会と同じような費用になります。ただし、オンラインという特性上、Web広告やSNSでの告知と相性がよいので、ツールの活用次第ではDMやポスターなどが主流の会場型より、集客に割り当てる予算は低く抑えられます。
また、告知や広告に関するサポートが充実しているプラットフォームもあり、そうした場合には集客はプラットフォームに任せ、コンテンツ制作に予算を割り当てることも可能です。
オンライン展示会の開催費用を安く抑えるテクニック
オンライン展示会は、その準備を工夫することにより、従来の会場型の展示会より費用を大きく抑えられることもあります。
プラットフォームの有効活用
前の項目で説明したとおり、オンライン展示会はプラットフォームの特性にも大きく左右されます。選択したプラットフォームに充実した専門的サポートがつく場合などは、結果的にコンテンツの製作や宣伝広告費で予算を抑えることが可能です。
したがって、無料や低価格に固執せず自社の人材状況などを見極めながら、サービスを有効に利用できそうなプラットフォームを選んでおくと、総予算を抑えることができるでしょう。
デジタルコンテンツの再利用
オンライン展示会用に向けて作成したバーチャル素材や動画などのコンテンツは、別のプラットフォームで開催する場合などにも再利用できます。つまり、同じコンテンツならば2回目以降にかける費用はほぼゼロで済みます。素材の運搬や劣化などを考慮する必要がないのはデジタルコンテンツならではの特性です。
また、自社HPなどから素材を転用することも可能なので、そうした点を工夫すれば、1回あたりの開催費用を低く抑えることもできます。定期的に複数回の展示会を開くような場合は、とくに有効になる手段です。
助成金の利用
新型コロナウイルスの影響やIT化産業育成などの名目で、自治体によってはこうした取り組みに対して助成金を用意している場合があります。受給には各助成金が設定する条件を満たす必要があるものの、ノーリスクで予算を抑えられるため、チェックしておきたい項目です。
オンライン展示会を成功させるためには?
オンライン展示会に慣れてくると、従来の会場型展示会よりも低予算で複数回開催することなどができるようになるでしょう。ただし、むやみに展示会を企画したからといって、新規の商談や販路拡大に貢献しなければ、意味がありません。成功につなげやすいポイントについて解説します。
告知や集客に力を入れる
予算をかけてコンテンツを用意しても、多くの参加者の目に触れなければ商機獲得としての価値は低いまま。集客しすぎたからといって会場が混雑するようなこともないので、告知には大いに注力して構いません。集客戦略に関しては、オンライン展示会はWeb広告やSNS系のツールとも相性がよく、DMやポスターなどに比べて低予算で対策できるため、まずは間口を広げておく発想が重要です。
長期的、包括的なデジタルデータを評価に活用する
オンライン展示会の成功度合いは「展示会で何件の商談につながり、どれくらいの受注や販売に至ったか」という従来の展示会と同じ基準ではかることもできます。ただし、対面営業とはアプローチの仕方が異なる部分も多いために、成果がすぐには見えにくくなりがちです。そこでプラットフォーム側から提供されるアクセス解析のデータなども活用しつつ、中長期の視点に立った評価が有効です。
フォローアップ体制を整えておく
オンライン展示会そのものが成功したとしても、その後のブランディングや販路拡大が継続的に成功しなければ、本当の成功とはいえません。一度に多くの問い合わせを受けた場合の対応方法や、訪問者にこちらから営業をかける手順の確認など、社内またはスタッフ間で意思統一をはかり、フォローアップの体制を作っておくことが、オンライン展示会の費用対効果を高めるポイントになります。
オンライン展示会の費用を抑えつつ、その特性を存分に活かすポイントについて解説しました。コンテンツさえ整えてしまえば、低予算で効率的に販路拡大ができるのは、オンライン展示会の強みです。この記事で挙げたようなメリットやデメリットも理解しておき、うまく開催予算の参考にしてください。